ブラックボックス。

さっきの文字画のはなし。私も素材をお借りして、なんか作りたいと思ったけどなんも面白いことが浮かばなかったえ。
しかしこれ、恋に恋焦がれ恋に泣くキラメキ☆ンーバップ(ハンソン)世代がいかにも大好きそう。私だっていま17歳で彼氏とラブラブ!だったらうっかりやりかねない。若さというのはそういうことだよ、そして10年後ぐらいに発見して死にたくなるか、もしくは後ろ髪長い茶髪でへんてこな名前の息子達を怒鳴り散らしつつ旦那との若かりし日を思い出して、その夜3人目の子作りに励んだりすればよいと思う。
…てなことを考えてふと思う。今の子達は、こういうものを携帯にデータとして持っているわけだから、そういう思いはしないのかもしれないなぁ。
若い日にイタい行為・言動をしてしまうのは若いんだから仕方がないことで、というかむしろそういうことをどんどん重ねて、たまにうっかり記憶が蘇って死にたくなって、っていうのは、人間的に成長するために大切なことなのではないかしら。もちろんニコ子さんのようにさんざん死にたくなるような思い出を持っていてもまだちゃんとしてない大人(年齢的に)もいるし、ひとつもそういう思いなく立派に社長とかなってる人もいるのですが、なんもないよりあったほうが良い*1と私は思う。
んで、人間ていうのは往々にしてどんどん忘れる生き物ですので、ただ普通に生活しているだけでは都合の悪いことはそうそう思い出さない。それを物理的に思い出させてくれるツールが自分のブラックボックスな訳ですよ。みんな実家の自分の部屋にあんでしょうよ、昔の日記とか小説とかポエムとか彼氏の写真とか、中身は人によりけりだけど過去の遺物が入った箱が。自分のバカっぷりが死にたいぐらい恥ずかしいけれど、それでも自分の若さをちょっと誇らしく懐かしく思えるような箱が。
でもそういうものを、最初から紙ベースではなくデータとして作り、持ってる世代って、もうそんな思いしなくなるんじゃないのかな。携帯なんて数年で機種変しちゃうし。「実家の古いPCの中に…」ということも無くはないと思うけど、物を捨てるより、データを消去するほうが簡単なことだもの、消してしまう人のほうがずっと多いと思う。それが良いことか悪いことかはあと20年ぐらいしないとわからないけど、まぁ簡単に言うとちょっと寂しかなっていうはなし。
ちなみにニコ子さんのブラックボックスにはたぶん夢日記とか入っていると思います。

*1:その過去の行為を恥ずかしく思える自分にちゃんとなっていることが前提で。