『シークレット・ウインドウ』

風邪を引いたりぐうたらしたり、水曜以外劇場に行く意思が無かったりで『コープス・ブライド』を見そびれそうな勢いのニコ子さんが、自分を誤魔化すためにジョニー・デップの映画を借りてきましたよ。頭はボサボサ、無精ヒゲでガウンはボロボロ。ダメ全開のジョニーの黒縁メガネが素敵です。
スティーブン・キングの原作映画を見るのは久しぶり。遠い昔、というかまだ子供の頃は『スタンド・バイ・ミー』からの流れでキングの本を読み漁ったものですが(扶桑社から出てた、リチャード・バックマン名義のシリーズが好きだった)、私がキング先生言うところの「夜ベッドから足を出して寝ていると、何かに掴まれるんじゃないかと思う」ような純粋な恐怖感覚を年とともになくしてしまったので、何時の間にか読まなくなっていました。映画も下手すると「テレビで『グリーンマイル』をみました。」ぐらいのレベルかもしれない。なので、私にとってキングの映画って、未だに「ちょっとチープなホラー」というイメージ。『キャリー』とか『シャイニング』とか(古すぎ)。
そんなキングへの郷愁も感じつつ『シークレット・ウインドウ』。
以下ネタバレるよ。
正直、映画としては微妙ですよ。「戦慄のサスペンス」と言うほど戦慄しません。わんことかちょっとグロいけど、そんなにビックリするような場面も無いし、オチも予想できます。
シューターが単なるイカレたストーカーだったら『ミザリー』と似たような感じになっちゃうもんなぁ。いや、設定とか全然違うけど。「作家が追いつめられる」感じ以外は。
で、あれれ?これってさー…、と思っているうち複数のジョニーが現れてラストへ。家に亀裂が入るシーンは良かった。あと、この辺のジョニーがかなり素敵です。前半の妻を寝取られたダメ男から狂気の作家へ。そしてラストシーンの清々しい顔!
モート役がジョニーじゃなかったら、全然ダメ映画になってたと思う。ていうかそもそも借りない。ジョニー好きとメガネ好き(とダメ男好き)以外の方にはお勧めしません。
原作とはラストが違うそうなので、久々に読んでみようかなー。