『○ maru』

超強風で髪が波立つ昨日、行って参りました小林賢太郎ソロコントライブ『○ maru』。
前回『ポツネン』は一切の前知識や心構えなく見に行ったので、小林さんの「こんなの考えたんだけど?」というエクスキューズに対して「わぁぁすごいすごいすごい!神!神!」と大絶賛したワタクシですが、今回はちょっくら余裕持って臨めましたのでまた感想もいろいろと。
ネタバレありますよ。
今回も、マイムであったり映像であったりテーブルコントであったりと、非凡さ大爆発。なんだろうねこの人。こういうものが日々量産されているのかと思うと、頭の中見てみたい。それか「ねーこういうの思いついた!」って言って「あぁそれも考えたんだけどイマイチだからやめたんだ」とか言われてムキーってなったりしたい(なにそれ)。
もともとラーメンズのコントにも、「びっくり」要素ってのは数多く含まれているのですが、この「ポツネン」シリーズはよりその「びっくり」成分が増えて、もうコントと手品の中間という感じ。「あはは」と「おぉー」の中間。「あはは」かつ「おぉー」。しかもそれがどっちかに偏ってはいず、バランスが良いの。どこまで器用なんだっていう。
お笑いって、本当は、面白ければオチが読めたっていいんです。って私は思うんです。読めないに越したことはないけど、わかっちゃったからってそれまでの面白さがゼロになったりはしない。でも「おぉー」っていう反応が欲しかったら、オチ(手品で言うところのタネ)は見えちゃいけない。でもあえてそれがやりたいっていう。この自分で自分の首を絞めてる過剰さ。自分でハードルをどんどん上げてく過剰すぎる自意識!
私は小林さんのこのナルシスト振りや彼の仕込む「びっくり」は大好きなので大満足なんですけども、とにかく笑いたい!っていう人には物足りないのかもしれないな。テーブルコントでもいちいち「すげー!」って思ったけど、何が一番おもしろかったか、って言われると、やっぱり黒ヤギさんと白ヤギさんのコントだし。
これはこれで当然好きですが、「なにあの顔*1!ヒィ(悶絶笑)!」というのも見たいので、結局ラーメンズとしての公演がより待ち遠しくなったというのが本心だったり。

*1:仁さんの