不死鳥〜エピソードIV〜

年に一度の水戸華之介さんによる水戸華之介さんのための水戸ちゃん祭り。
毎年春先は調子が悪く、思い返せば去年もこんな調子だった模様。そして私はこの年イチのイベントぐらいしか水戸さんに行かないので、もう水戸さんに対するモチベーションがこんな感じになってしまっている。モヤモヤと表裏一体な、「しんどいなぁ。」と「大丈夫!なんとかなるよ!」のギリギリのライン。それを水戸さんにこっち(大丈夫)側に引っ張ってもらうんよ。
今年もO-WESTは満杯。スタート早々から、演者さんもお客さんもみんなにこにこ。ステージ上の40代と客席の三十路がみな子供のようなニコニコ顔。こういうのを見ていると、水戸さんの歌のチカラをすごく感じる。
今年のゲストは人間椅子の和嶋さん、唯一連続出場のナカジマノブ・キャロウェイ、そして杉本恭一さんというおなじみの面々。ノブさんは毎年謎の黒人として登場されるのですが(その間にパーカッションから鉄琴にパートチェンジ)、4年目ともなるとさすがに黒塗りも堂に入っておりました。和嶋さんも元気そうだった。よかった。
LIVE中盤、水戸さんが「反響が大きい」というMCに続いて『ジョンのうた』を。『ジョンのうた』は要約…するとすごく陳腐になってしまうのだけど、わんことのお別れをうたった歌。周りの三十路(しつこい)が全員泣いてて慄いた。つか当の水戸ちゃんもごうごう泣いていたので、と詩の内容も相まって泣いてしまう気持ちもすごくわかるのだけれど、みんな泣いてるって…。私は初めて聞いたのですが、うしろにいた人なんて曲が始まる前から「泣いちゃうなぁ…!絶対泣いちゃうよ…!」と言っていたよ。まぁそれを聞いてしまい私は若干引いてしまったのでアレなんだけど、隣の男の子もちょう泣いてたよ。
そのあといったん小休止があり、スルスルとスクリーンが降りて来たかと思うと、華やかな音楽(と昔のテレビショーっぽい華麗なダンス)の後、魔法のように画面に現れたのは、なぜかの北島三郎さん。黒バックに黒スーツというやたら暗い画面の中で『与作』を歌い始めます。面白いけれどハテ、これは何かしら、と思っていると、1コーラス終わりでサブちゃんがつい、と横へ。にこやかに会釈をすると、なんと隣に水戸さんが現れ、2番を歌い始めたではないですか!!これあれか、サブちゃん記念館(?)で出来るという、ウワサの「ラブラブデュエットマッシーン*1」か!目線を合わせるタイミングも何故かバッチリです。
ひぃひぃ笑っていると、映像終わりで澄田さんが『スモーク・オン・ザ・ウォーター』のリフを弾きながらステージ上に。ユ、ユニオンジャックのTシャツ…!!なにこのセクシーギタリスト!!エ、エロス!しかもちょっと古いエロス!!ちょい古セクシーです。「ワン、ツー、スリー、フォー」のたった4語のカウントがエロい人って初めて見ました。おぎやはぎ小木さん以来(これはわざとなのでノーカウント)。げらげら。でもってそのまま始まったのがまた『与作』。『スモーク・オン・ザ・ウォーター』のリフで、『与作』で、パラパラ(もしくは電撃ネットワーク)みたいな振り付き。あー今年も全力でバカバカしい。良かった。来て良かった。
そこから後半はおなじみ曲の畳みかけ。『蝿の王様』のギターソロ、という素晴らしいタイミングで恭一さんがステージに飛び出てきた。そして「水戸ちゃんのいちばん有名な曲、水戸ちゃんと言えばこの曲、というのをやります。」と言って始まったのが『リックサック』*2。人のバンドの曲なのに、サビでお客さんがみんな手をひらひらさせて踊り狂っており、なんならいちばん盛り上がったぐらいの感じで世代を感じた。恭一さんは水戸さんと「華恭」というユニットもやっているので、レピの曲にも馴染みがあって当たり前なのだけれど、そうでなくともこの辺はたぶん此処にいる人達の共通言語。
今日も良い夜だった。なんだか水戸ちゃんってありがたい。水戸ちゃん祭りよまた来年。

*1:そんな名前ではないです。

*2:U-BB(アンダーバンドブーム)のみなさんの為に一応説明すると、『リックサック』は水戸さんの曲ではなく、恭一さんのいたレピッシュの曲です。