『マーダー・ライド・ショー2』

そして間髪入れずに続編。
ネタバレするので感想は畳んでみます。
前作から半年後、あのキチガイ屋敷に警官の大群がー!
いきなりの銃撃戦で始まる2作目はさらに予備知識ナシなのでストーリーがまったく読めません。真ん中(と勝手に思っている。違うのかな。)のマッチョな兄ちゃんいきなり死んじゃうし。母ちゃん捕まっちゃうし。つかお爺ちゃんハナっからいないし*1
秘密の裏道(地下室の檻に拉致してきた人がわんさか入ってて笑った)から命からがら逃げ出したのはオーティスとベイビーの兄妹ふたりだけ。ベイビーからの知らせを受けたスポルディングもピエロメイクのまま逃走。3人を追うのは一家に兄を殺されたドSのガイキチ警官。行き当たりばったりに人を殺しながら進む3人は無事に逃げおおせることができるのか…!
かいつまむとそんな話です。あれ?マーダーライドは?ライド出て来なくね?そう、今作はあのアトラクションどころかキャプテン・スポルディングの小屋すら出てきません。1作目でマンソンばりの演説をぶっていたオーティスもすっかり普通の殺人鬼。キャラ違いすぎね?と思ったら、監督曰く「これは単なる続編ではなく人気のあるキャラクターを登場させた新しい映画」だそうで。
オーティスは相変わらず顔の皮剥ぐし、ところどころグロいシーンはあるけど、場面の多くは乾いた太陽の下の逃避行。人は殺すがアイスも食べる、父ちゃんと娘が長男をからかったり…なんてほのぼのシーン(だけど服は血だらけ)の挟まるこれはまさかのロードムービー。いやーびっくりびっくり。違う意味でびっくり。
太陽、アスファルト、オープンカー、マシンガン、警官隊、走馬灯(死亡フラグ)。スローモーションでゆっくり、ゆっくりと進むラストシーンはなんともアメリカンニューシネマ…なのですが、これがまた涙も出なければカタルシスもなく同情心も沸かないという、とにかく「何も思うところがない」名場面。あー馬鹿馬鹿しい。あーおもしろい。
というわけで、ニコ子さんは1、2ともに多いに笑って大満足でしたが、映画に意義とか教訓とか求めたい人は見ちゃダメっす。

*1:お爺ちゃん役の方は前作完成前に他界されたそう。