『スウィーニー・トッド』

世界が誇る僕らのヲタ監督ティム・バートンジョニー・デップが再びタッグ!ワーイ大好きー!と諸手を挙げて、公開初日…は行かれなかったので、それでもいち早く!と新宿バルト9へ。バルト9はweb予約も出来るから楽でいいね。でも現金払いは上映1時間前までしか発券出来ないのがちょっと不便。つかそんな前に劇場行かないから、たぶん一生現金払いに出来ない。封切直後&ジョニー大人気で、2つのスクリーンで上映されておりまして、時間の都合も考えつつ、ちょっと大きいほうの劇場でハンバーガーをフモフモ食べてから人肉ミートパイのお話を鑑賞。
メインタイトルの、ぽたりぽたりと滴っては生き物みたいにうねうねと流れる真っ赤な血、うずまき、あーこのカメラワーク痺れるなぁ!と胸をワクワクさせつつ、ふと感じる違和感。…あれ、音楽ダニー・エルフマンじゃないんだ。
ストーリーはもう身も蓋もないです。歯車ぎちぎちのからくり椅子がちょうカッコイイ。首を切られる人たちの、ペダル踏むとただボサーっと落ちて首折れる、みたいなぞんざいな扱いもいい。あとなんだかんだ言ってたけど、結局嫁の顔も娘の顔も忘れてるじゃん(ネタバレ反転)、っていう、ただの気狂い復讐鬼に成り下がったどうしようもなさとか、ひたすらげんなりして好きでした。こういう後味の悪い映画が好きなのさ。
小悪党はもれなくマンガだし女性はまたみんなとびきり綺麗だし、家も路地も小物もメイクも、それにあの衣装ももうヨダレが出るほど素敵です。うん。そうなんだけどさ。あえて問う。…これミュージカルにする必要ある?なんか別に曲も良くないし。曲も原曲なんでしょうね。別に悪くもないけどグッとも来ない、ミュージカルっぽい曲。
トビー少年のかわいらしい呼び込みやら、結果的には至極切ないピクニック(ミセス・ラヴェットの夢想)のシーンはミュージカル調なのがポップ且つ悪趣味で良かったと思うけど、あんなに歌ってばっかりじゃなくてもよくね?って思った。ジョニーのおちょぼ口がますますおちょぼに。
アンニュイだけどコケティッシュなヘレナ・ボナム=カーターが途中から大竹しのぶさんに見えて仕方がなく、後々考えたら日本版ミュージカルのミセス・ラヴェットって大竹さんだったなぁ…こいつぁハマり役だったろうなぁ。とか思ったらそっちのほうが見たくなった。
面白かったんだけど、面白かったんだけどー、なんつうの、うん、もう一週間待って映画の日に安く見に行っても良かった。という、少し期待外れな感想。
ちなみにニコ子さんがいちばん好きなティム兄の映画、実はコレです。

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大きくなったらあの宇宙人のリサ・マリーみたくなりたい。